これから会社員を辞めて海外転出(ワーキングホリデー、留学 等)を考えている方や、脱サラして海外移住を考えている方は、会社員でいる間にどんな準備をした方が良いか知っておきたいところではないでしょうか。ここでは、退職後にグアテマラ留学→スペインワーホリの道を辿った私が、退職・海外転出前に準備しておいた方が良いと感じることについて記述します。脱サラを計画している人にも参考になると思います。
退職後の手続きについては、下記リンクをご参考ください。
結論
下記6点を退職・海外転出前に準備しておくべきだと考えます。
② 証券口座開設
③ iDeCo開設 (企業型DCからの移管)
④ 銀行口座開設
⑤ wise開設 (兼 海外口座開設)
⑥ 携帯会社の乗り換え
本文
本記事では以下3点の考え方を基に、会社員を辞めて海外転出する予定の方が、退職・海外転出前に準備しておくべきことをまとめていきます。
Ⓑ 海外転出すると、住民票やマイナンバーカード等を失う
Ⓒ 時間がかかるものは前もって申請しておく
それでは、具体的な項目について記述していきます。
クレジットカード申請
クレジットカードを入手するためには、カード会社による審査が必要となりますね。会社員でなくなると社会的信用を失うため、審査が通りにくくなります。クレジットカードを所有していない方、JCBカードしか持っていない方(海外ではJCBが使えないところが多いです)、作りたいカードがある方、複数枚所持しておきたい方、社会的信用を有しているうちに作成しておきましょう。
私個人的には、ライフカード<旅行傷害保険付き>を所有しています。2年目以降1,375円の年会費がかかってしまいますが、海外旅行傷害保険が3ヶ月間自動付帯するカードです(参考リンク:LIFE CARD)。
証券口座開設
日本国内に証券口座を開設するためには、マイナンバーカードを提示する必要があります(参考リンク:日本証券業協会)。海外転出してしまうとマイナンバーカードを失う(参考リンク:大阪市総合コールセンター)ため、口座開設できなくなります。マイナンバーカードを失う前に、口座開設しておきましょう。また、多くの証券会社は、海外在住者に対する口座の維持を認めていないので注意しましょう。
私個人的には、楽天証券に口座を所有しています。楽天証券は、条件付きで海外在住者の口座維持を認めている、数少ない証券会社です(参考リンク:楽天証券)。
iDeCo開設 (企業型DCからの移管)
ある程度の規模の会社に勤めている方は、企業型確定拠出年金(企業型DC)を積み立てられているかと思います。会社を退職すると、積み立てていた企業型確定拠出年金をどこかに移管する必要があります。その移管先としてiDeCoを開設しておく必要があるということです。もし移管先がない状態で6ヶ月放置すると、国民年金基金連合会に自動的に移管されてしまいます。
2022年10月のiDeCo制度改正により、今はどの会社に所属する会社員であっても、iDeCo口座を自由に開設できるようになりました。しかし、iDeCoを開設するためには企業型DCにおける加入者掛金の拠出(マッチング拠出)を停止する必要があります(参考リンク:厚生労働省)。「iDeCo」or「マッチング拠出」のどちらを選択すべきか迷われている会社員の方もいらっしゃるかと思いますが、退職・脱サラを予定している方にはiDeCoをお勧めします。退職後にiDeCoを開設することもできるのですが、開設には2~3ヶ月の時間を要するため、時間に余裕のある会社員でいるうちに開設しておきましょう。
私個人的には、楽天証券にiDeCo口座を所有しています。楽天証券は、条件付きで海外在住者の口座維持を認めている、数少ない証券会社です(参考リンク:楽天証券)。
銀行口座開設
銀行口座は、日本国内に居住していないと開設することができません。また、多くの銀行は海外在住者に対する口座の維持を認めていません。注意しましょう。
私個人的には、ソニー銀行で口座を所有しています。ソニー銀行は、条件付きで海外在住者の口座維持を認めている、数少ない銀行です(参考リンク:ソニー銀行)。
wise開設 (兼 海外口座開設)
wiseとはオンライン海外送金サービスの名前です。アカウント開設・維持が無料で、海外送金手数料も無料の優れものです。ただし、デビットカード発行時のみ1,200円かかります。wiseデビットカードを使うことで、送金した海外通貨でカード決済したり、ATMで現金化したりできます。また、wiseを通じて、ユーロ圏内やアメリカ等、9つの通貨圏に現地口座を所有できるようなります(参考リンク:wise)。
一般的にアカウント開設申請からデビットカードが手元に届くまで2~3週間程度で済みますが、カードは海外(シンガポール)から郵送されてきます。念のため時間的に余裕をもって申請することをおすすめします。
私個人的には、海外渡航中の支払いをwiseデビットカードで済ませています。また、wiseを通じてユーロ圏内(ベルギー)に口座開設しており、EU圏内(スペイン)での給与受け取りにも使用し、現金が必要になれば現地ATMでの引き出しもしています。
携帯会社の乗り換え
海外在住中にも日本の電話番号を使用したい方は、契約を維持し続けることになると思います。そして、携帯会社によって海外での使い勝手は異なります。
マイナンバーカードまたは運転免許証がなければ、携帯会社と契約できなくなります(参考リンク:NTTドコモ, 楽天モバイル)。運転免許証を持っていない方の場合は、海外転出してしまうとマイナンバーカードを失うため、新規契約できなくなります。乗り換える必要がある人は、マイナンバーカードを失う前に、新規契約しておきましょう。
私個人的には、楽天モバイルの契約を維持しています。楽天モバイルは「海外から日本のネット回線を通じてスマホを使用できる」「月額1,000円程度」「期間限定ポイントで支払える」等のメリットがあります(参考リンク:楽天モバイル)。特に「海外から日本のネット回線を通じてスマホを使用できる」のメリットは多くの海外在住者にとっての盲点になっていると思われます。海外に住んでいながら、海外からのアクセスを拒否しているサイト(Yahoo等)にアクセスできるようになるため非常に便利です。
最後に
一度海外へ転出してしまうと、今まで国内で当たり前にできていた手続きができなくなってしまいます。慌てず冷静になって、各手続きを確実に着実に進めていきましょう。
また、ここに記載したものの一部は、退職後~海外転出前でも申請できるものもあります。しかし、海外転出前は誰であっても慌ただしくなるものです。時間に余裕をもって各手続きを進めましょう。
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